細胞診の実は・・・

院長の萩森です。

前回は、がん・腫瘍の診断方法について、例えを交えてお話ししました。
 
今回は その中でも当院で診察中に最も頻繁に行っている細胞診という診断方法についてのお話しです。

簡単に言えば、「細い針を刺してがん細胞を採取して診断する」というものですが、やっぱり飼い主さんからすれば、針で刺すのは怖かったり 、大変なことだと心配になるものです。

そこで、細胞診のがん細胞採取の実際の動画を見ていただきたいと思います。




どうでしょうか?
早ければ、この動画のように全身麻酔も必要なく約1分で終わります。

もちろん、この後採取した細胞を染色し、顕微鏡で十分に検査し診断します。そして、やっと治療の話ができるわけです。


今回でそろそろ腫瘍診断の話は終わりにして、次回からは治療についてお話しできればと思います。

当院で実施しているがん治療は、外科療法(手術)・化学療法(抗がん剤、メトローム療法、分子標的薬)・免疫療法(活性化リンパ球療法、樹状細胞療法、NK細胞療法)、温熱療法(ハイパーサーミア、マイルドハイパーサーミア)、レーザー療法、高濃度ビタミンC療法、その他様々な緩和療法を組み合わせてその子に合った治療方法を探します。



《がんで苦しむ犬や猫がいなくなればいいのに》という思いを込めて。  獣医師 萩森







 

ポリポリ、カリカリ…痒がっていませんか?

獣医師の梶村です。


お家で飼っているワンちゃん、ネコちゃんが異常に体を掻いている、夜中にポリポリ聞こえてくる、皮膚にプツプツと湿疹ができる…
そんな経験はございませんか?
そのような場合は皮膚病にかかっているかもしれません。 


痒みを引き起こす原因には感染性寄生虫性精神的要因食事アレルギーアトピーある種の腫瘍などがあります。 
当然ながら、原因によって治療も異なります。
ではこれらの多様な原因をどうやって探っていくのか…
今回はそのことについてお話します。


まず診断していく上で重要なのは問診です。
問診では痒みや湿疹がいつからあったのか、どこにあるのか、フードやオヤツは何を食べているのか、シャンプーしているのか、ノミ・マダニ予防はしているのかなどをお聞きします。 
次に視診触診で、どんな皮膚病変がどこにできているのか、ノミ糞などがないかをチェックしていきます。


その後、 病原体を探すためにスタンプ、スクレーピング、抜毛検査、培養検査などを行います。


スタンプ検査とは皮膚に押し当てたスライドを染色することです。
感染があると顕微鏡で以下の赤丸のように見えます。 BlogPaint



スクレーピングとは以下のような器具を使って皮膚をこすることで、皮膚のより深い場所にいる病原体を探す検査です。


抜毛検査は毛を抜いてそれを顕微鏡で見ることで、毛の状態や寄生虫を調べる検査です。


培養検査は細菌や真菌が培地で繁殖するかどうかを調べる検査です。


さらにその培地のコロニーを使って、どの抗生剤が効くのかを調べる感受性試験も行うことが多いです。


一度に全てを実施する事は少なく、基本的にはスタンプ検査から始め、必要そうであれば他の検査も同時に行う、もしくは治療の経過を見て追加していくという流れになります。
以上の視診触診、検査で病原体がいた場合は、適切な治療(ノミ・マダニ予防、抗生剤、抗真菌薬、抗菌シャンプーなど)をしていく事になります。


もし病原体がいない場合、もしくは適切な治療をしたにも関わらず痒みが残る場合は、アレルギーを考えてアレルゲンを除去するために除去食試験を行います。
除去食試験は、新奇タンパク(これまでに与えたことのない食物)を主成分としたフードや、タンパク質をアミノ酸レベルにまで細かくしてアレルギーを起こさないようにしたフードなどを1〜2ヶ月続けて、痒みが無くなるかをチェックする試験です。
 

これでもまだ痒みが続く、もしくは残るという場合はアトピーやその他の稀な病気を疑っていきます。


以上で皮膚病の診断の大まかな流れを説明しましたが、全ての症例が必ずしもこの流れのように進むとは限りません。
獣医師の考え方、飼い主様の希望、何よりワンちゃんネコちゃんの状態によって、 異なってくるからです。
皮膚病は直接命に関わるようなことは少ないですが、QOL(生活の質)に大きく関わってきます。
放っておくと経過が長くなってしまうこともよくあるので、少しでも異常を感じた方は病院に連れて来てください。


ちなみに我が家のモコも皮膚が弱く、定期的に皮膚のチェックをして、薬用シャンプーも使っています。


獣医師 梶村
 

緊急事態!こんな時はどうしたらいい?


こんにちは、看護師の岡本です。

先日当院の患者さんで
髪の毛をくくるシュシュをわんちゃんが食べてしまったとお電話がありました!

幸いその際は、食べてしまった直後にお母さんが
病院に電話をしてくださったので
そのまま病院に来て頂き、催吐処置を行え
シュシュを吐き出させる事ができました!

動物が食べてはいけないネギ類やチョコレートなどを
食べてしまった際や
今回のように異物を食べてしまった際に
飼い主さんの行動1つで
わんちゃんねこちゃんの命を助けることができるのです
その手段について今日はお話します。

このような緊急事態時には
まず状況を把握し、当院やお近くの病院に電話をしてください。

電話では看護師、獣医師が状況をお聞きしますので、
当院の患者さんであれば診察券の番号かお名前を言って頂き

何を食べたのか?
何分前に?
どのくらいの量、大きさ?
今の様子

初めての患者さんであれば

わんちゃんorねこちゃん
年齢、性別、犬種、体重
持病

なども聞かせて頂きます。

ご来院の際に食べてしまった物の切れ端や袋、
なければ写真、状況の動画などをお持ちいいただけると情報が多くなります。
ご来院していただき、獣医師の判断により催吐処置や検査などを行います。
この処置で吐き出せず食べてしまった物が命に関わる異物である状態であれば
緊急手術により異物を摘出する場合もあります。
その場合、とても動物の体に大きな負担となってしまいます。

緊急時にわんちゃん、ねこちゃんの命を助けれるのは飼い主さん自身です
何かが起こってからでは災害のようにパニックになってしまう事が多いです。
大切な家族の為に、緊急事態に備えてみませんか


今回情報を提供して頂いた1歳のコーギー
nicoちゃん


image3


写真


飼い主さんの適切な判断と対応により
今も元気いっぱいで生活されています!



かもがわ動物クリニック 5周年感謝祭

こんにちは、看護師の和泉です。
最近、日が長くなってきつつあり、だんだんと春が近づいてきてますね!


そんな春を目前に、かもがわ動物クリニックは3月で、開院5周年を迎えます。
月日が経つのは早いものですね…!


たくさんの飼い主様に支えられ、5年という節目を迎えることができました。
ありがとうございます!


日頃の感謝の気持ちを込めまして、3月13日(日) 14時〜17時に感謝祭を行います!


感謝祭の内容は…

•内覧会(病院の中を見学して頂けます!)
•抽選会(豪華賞品が当たるかも…!?)
•獣医さん体験(小学生以上の方限定!人数制限あり、電話予約必要。075-468-1428)
•お菓子つかみ取り(小学生以下の方限定!)

というように、皆様に楽しんでいただけるような内容となっております!


病院の中ってどうなってるのかな!?
抽選会って何が当たるんだろう!?
獣医さんのお仕事ってなんだろう!?


普段はなかなか見られない病院の中、獣医さんのお仕事のこと…この機会に是非、お越し下さい!
スタッフ一同、お待ちしております!


当日はわんちゃん同士のケンカやねこちゃんのストレスなどを防ぐために、飼い主さまや、ご家族さまのみでお越し下さい。
当院が初めての方や、これからわんちゃんやねこちゃんを迎える方もお気軽にお越し下さい!


また、お車の場合は、近くのコインパーキングにお停め頂く形になりますので、徒歩または公共交通機関でご来院頂きますよう、ご協力を宜しくお願い致します。


たくさんの方々にお会いできることを、楽しみにしております*(^o^)/*







歓迎会

先日、獣医師 梶村・看護師 榎本の歓迎会を行いました!
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京都らしくてとってもオシャレなお店でした!

お店に入ると出迎えてくれたのはルイージの格好をしたお店のスタッフ(笑)
たまたま9周年記念で限定だったそうですが、そうとは知らずにびっくりしました!笑
行かれた方、いますか?

出てきた料理はどれも美味しく、みんな食べきれないくらい食べてしまいました(笑)

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梶村先生にはクイズを出して、外れたのでお酒沢山呑んで頂きました(笑)
でもとっても強いので全然平気そうでしたが

院長は好きなヒレ酒呑んでましたね

そして最初の写真はルイージ君にお願いして記念撮影して頂きました!


まだまだ!次は二次会です。

二次会ではサプライズでお店の方にも協力して頂き、梶村先生のお誕生日祝いをしました

梶村先生がトイレに行く度にみんなでタイミングを見計らい、コソコソソワソワしていましたが、サプライズは成功
とっても喜んでもらえました!

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梶村先生の好きなチョコレートケーキ♪

みんなで美味しく頂きました★

とっても楽しい会となりました

梶村先生、榎本さん、これからよろしくお願いします!

看護師 粂
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