獣医師の梶村です。
今日は帝王切開で生まれてから、大きくなって初めてのワクチンに来た子犬達を紹介します。


お母さんは以前の記事で紹介したルルちゃんです。
http://kamogawa-ac.blog.jp/archives/17917661.html



5匹の胎児を妊娠していました。
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レントゲンでは胎児達の頭蓋骨と背骨が確認できます。



ルルちゃん予定日を過ぎても出産しなかったので、当院にてホルモン注射をしましたが、それでも産まなかったため、その日に帝王切開を実施しました。



4匹は問題無く取り出せましたが、1匹だけヘソから脱腸していました。

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腸を戻していきます。

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なんとか腸を戻して、縫合しました。


そして手術は終わり、5匹全員が無事に生まれました。

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脱腸していた子は初乳を飲む力が弱く、他の子達に押しのけられていたので、補助してあげました。
腸は戻しましたが、数日で亡くなる可能性も高かったです。






しかし無事に育ってくれて、8週間後初めてのワクチンに来てくれました!



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脱腸していた子です!
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みんな元気に大きくなっていました!
感慨深いですね。


獣医師としては、繁殖を考えていない人には、やはり去勢や避妊手術を勧めています。
しかし少しでも悩んでいるのであれば、相談してください。
大変ですが、愛犬の出産、子犬の成長を見守るのはかけがえのない経験になると思います。


獣医師 梶村