腫瘍(がん)

⚪︎⚪︎をすると予防につながるんです!

こんにちは、看護師の水野です。

みなさんのワンちゃん、ネコちゃんは
避妊手術や去勢手術をしていますか?

避妊手術や去勢手術をすると
防げる病気があるんです!



生殖器系の病気を防げる。

男の子♂…精巣腫瘍、前立腺肥大

精巣腫瘍とは、オス犬の生殖器で
精子を作り出す精巣に発生した腫瘍。

前立腺肥大とは
前立腺が大きく腫れてしまう病気。

血尿がでたり、頻尿になったり
便秘になったりします。

未去勢のオス犬の場合、
6歳時における有病率が約60% 
9歳時における有病率が約95%
言われております。

去勢手術をしておけば
この2つの病気を予防できます!



女の子♀…子宮蓄膿症、乳腺腫瘍


子宮蓄膿症とは、子宮が炎症を起こし、子宮に膿が溜まってしまう病気。


乳腺腫瘍とは、乳腺にできる腫瘍。

犬は50%が良性 50%が悪性
猫は10%が良性 90%が悪性と言われております。

ですが、避妊手術をすれば
乳腺腫瘍になる確率は下がるんです!

下の図にも書いてあるように
初回発情前(初めての生理が来る前)に
避妊手術を行えば乳腺腫瘍になる確率が
グンと低いです。

ただ、4回目の生理が来た後に
避妊手術をしても乳腺腫瘍な予防には
あまり効果がないと言われています。



猫ちゃんも同じです。



今回お話ししました、病気は最悪の場合
命を奪うこともあります。



避妊、去勢手術をしない理由も
飼い主さんによってはあると思います。
飼っている動物の赤ちゃんが欲しい。
本来の姿でいて欲しい。など…。

その場合はきちんと動物の体をみて
いつもと違う行動をとってないか
チェックしてあげてください。

看護師 水野


あくびチェック☆



こんにちは、看護師の岡本です。
わんちゃんねこちゃんって
時々、人と同じようにあくびをしますよね
























そんな時は、よーーーーくお口の中を見てあげてください
口腔内のチェックが出来る
かなりお得なタイミングです!


口腔内の腫瘍や歯周病、口内炎などが見つけられるかも知れません!

わんちゃんねこちゃん達は普段
痛みを隠す生き物であり、
ご飯が食べにくかったり
ご飯を噛みづらいとき、歯が痛い時、教えてはくれません。
そんな時、お口を開けてチェックをしようとすると
嫌がることは、みんなさんも経験されていると思います。


ですが、じーーーっと観察していると
わりとあくびをしてくれます

なのでその際に
歯肉が赤くないか、腫れていないか
変なデキモノがないか、などを見てもらえると早期発見に繋がります!


もうワンステップ 行ける方は
毎日の歯磨きを心がけ、
そこで口腔内のチェックを行いましょう


























何か見つけたらお写真を撮っていただいたり、
病院に連れてきてもらえれば治療をスタートできます

口内炎は重度になると食欲の低下につながり
食欲低下が続くと高齢や若齢の
わんちゃんねこちゃんにとってはかなりの体力低下となります。
少し前に獣医師の吉田が紹介した インターベリーと言うお薬も大変好評です

お口の中の腫瘍には
扁平上皮がんや悪性黒色腫(メラノーマ)、線維肉腫などがあり、
命に関わる場合もあります。
ただし、お口の中というだけあって、見つけづらい、見つかりにくいのが悲しい点です。

少しでも多くのわんちゃんねこちゃんに
元気で長生きして欲しいと思います

その為に、少しでも早く早期発見できるようお手伝いできたらと思います。
速い段階で発見する事により
切除できたり、より多くの治療方をご紹介、提供することが出来ます!

皆さんも今日から
何気なくでいいのであくびをチェックしてあげてください


看護師:岡本









犬乳腺腫瘍のマイクロサテライト解析について

獣医師の梶村です。
今回は乳腺腫瘍の検査について説明します。


DSCN7464


乳腺腫瘍は中高齢の未避妊雌において最も一般的に認められる腫瘍です。
ホルモンと腫瘍の発生には関連性があり、初回発情前に避妊手術を実施した犬の腫瘍発生率は0.5%、2回目の発情までに手術を行った犬では8%、2回目の発情以降に手術を実施した犬では26%の発生率となっています。
それ以降での避妊手術でも、腫瘍を予防できる可能性があるので、長期的な予後が望める場合は、手術をすすめます。


未避妊雌で発生した腫瘍の悪性と良性の比率は1:1といわれています。
良性と悪性の確定診断には、手術で切除したものを病理検査に出すことで分かります。
それ以外では腫瘍の大きさや、成長速度、細胞診の結果、皮膚の自壊があるかないかなどである程度の判断をします。


基本的には手術で切除して、病理検査で確定診断というのが普通の流れです。
しかし麻酔をかけるのにリスクがある子、飼い主様が麻酔をかけたくないという場合などに、従来の細胞診、大きさ、成長速度、皮膚の自壊以外に参考になる検査が最近実施されています。


それはマイクロサテライト解析という検査で、 遺伝子検査による良性、悪性の鑑別を行います。
検査の材料は針生検で使ったもので可能なので、負担も少ないです。


解析結果が陽性であれば悪性の可能性が高く、陰性であれば良性の可能性が高いです。
ただし5%は偽陽性(本当は陰性でも陽性と判断されること)となり、20%は偽陰性(本当は陽性でも陰性と判断されること)となるもこともあるので、その結果だけでなく、細胞診の結果、大きさ、成長速度、皮膚の自壊などを参考にして、判断しなければなりません。
そしてその判断から、経過観察するか、手術で切除するか、また手術するならどのような術式で行うかを相談していくこととなります。

 
このように検査が増えることで、より多くの選択肢を提供できるようになりました。
乳腺腫瘍は犬で最も見られる腫瘍です。
良性なのか悪性なのか、不安に思われている方は一度相談してください。


image


獣医師 梶村


 

皮膚メラノーマ(犬)の手術以外の選択肢

メラノーマ(黒色種)はメラニン細胞から発生する腫瘍で、発生部位により皮膚メラノーマ、口腔内メラノーマ、爪床メラノーマに分けられ、場所によって悪性度が異なります。

皮膚メラノーマは基本的に(85%以上)は良性ですが、粘膜境界部や指先、陰嚢に発生した場合は悪性の挙動を示します。

今回のラブラドールの子は、肛門近くの皮膚に出来た腫瘍を細胞診検査したところ写真のようなメラニン顆粒(黒い点々)を伴った腫瘍細胞が多数みられ、皮膚メラノーマと診断しました。
DSC03394



実は、この子15歳で人間に換算すると100歳を超えます!しかも、数年前に二度の腫瘍切除手術を乗り越えています。すごい!
飼い主さんは、もう手術はせずそっとしてあげたいということでしたが、腫瘍は自壊してしまい舐め壊してしまいます。

そこで、妥協策として全身麻酔をせず、メスで切ったりせず、腫瘍溶解剤などを院内混合した塗り薬を病院で週1回塗って治療してみることにしました。

すると、みるみるうちに腫瘍は壊死を起こし退縮していきました。
スライド2


もちろん、腫瘍細胞の残りは気になるところですが、なんとか工夫をして周囲の細胞まで治療を施しました。

その後、メラノーマは再発しておりません。

スライド3


今回のような治療方法は、全身麻酔や手術もいらない治療ですが、がんの種類や部位、自壊の程度にかなり左右されるため第一選択にはなり得ません。ただし、さまざまな理由で手術が困難な場合や緩和的な目的で選択する場合には一つの手段として有効だと思われます。


院長 萩森


 

がん免疫細胞療法(当院の特徴):肛門周囲腺癌(犬)


がんの治療法として、手術、放射線、化学療法、に次いで第4の治療法としてがん免疫細胞療法があります。がん免疫細胞療法とは患者自身の末梢血から得られたTリンパ球樹状細胞などの免疫細胞を体外で培養、活性化させたものを体内に戻し、その免疫細胞に腫瘍を攻撃させる治療法です。活性化自己リンパ球療法(CAT療法、LAK療法)では、通常点滴で投与を行い、樹状細胞ワクチン療法( DC療法)ではリンパ節や腫瘍に直接投与を行なっています。


今回、免疫細胞療法の著効例として、手術不適応な進行がんに免疫細胞(樹状細胞)などを投与し、腫瘍が完全消失した子を紹介いたします。
スライド6.jpg



この子は、他の動物病院で肛門周囲腺癌の手術を行ないましたが、その1ヶ月後に腫瘍が再発してしまい、さらに急速に増大しているので再手術は不可能だということで当院に来院されました。

初診時にはすでに、肛門にへばりつくように大きく浸潤した腫瘍があり、肛門を同時に切除せずに手術をすることは不可能な状態でした。

(右と左は同じ写真ですが、右の写真で腫瘍の場所などを示しています)
スライド2.jpg




ご家族と話し合い、手術以外の方法として、まず分子標的薬やCOX−2阻害剤などの薬を試しましたが、さらに腫瘍は増大し自壊・出血し、いよいよ便も出にくいようになってしまいました。
スライド3.jpg


そこで最後の望みをかけて、がん免疫細胞療法の一つである樹状細胞療法をすることとなりました。
この子から無菌的に採血をおこない、血液中から樹状細胞を取り出し、特殊な培養室で2週間細胞
を増やします。


Culture.jpgDC_Cell.jpg


そして、培養増殖した1〜10億個の細胞とインターロイキン、インターフェロンなどと混ぜカクテル注射を数回行いました。
もちろん、全身麻酔も鎮静剤も必要ありません注射するのみです。

その結果、、、
スライド4.jpg
スライド5.jpg

みるみる腫瘍は小さくなり、腫瘍が完全消失したのです!飼い主さんと一緒にビックリしてしまいました。
食欲元気も回復し、もちろん排便障害もありません。

スライド6.jpg


現在、経過観察中ですが、どこにも再発転移はなく腫瘍は完全消失しました。
このままずっと元気でいてくれることをただただ祈るばかりです。

治療していていつも思うことですが、やっぱりすごいのは飼い主さんだということ。
この子のために飼い主さんが最後まで諦めずに、色んな治療を頑張ってくれたおかげです!!

これからも一緒に頑張りましょう!!


院長 萩森
 

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