消化器疾患

お腹がパンパンです…(閲覧注意)

獣医師の梶村です。


これはあるワンちゃんの胃の中に入っていたものです。
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今回は誤食により、手術を実施したワンちゃんを紹介します。

7歳のルルちゃんです。
一ヶ月前に帝王切開して、5匹の仔犬の母親になったところです。

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ルルちゃん、お留守番している間にお芋のお菓子とその他諸々を大量に食べてしまい、嘔吐を繰り返していました。
いつも元気なルルちゃんも、さすがにぐったりしていました。


これがお芋のお菓子です。脱酸素剤も入っています。
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触っただけでお腹はパンパンで、レントゲンを撮ってみるとこんな感じでした。

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青い線で示した部分が胃です。
かなり拡張しています。
白く映っているものは…

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脱酸素剤でした。


血液検査では重度の膵炎にもなっていました。


先月帝王切開したばかりなので、できればお腹を開けずに便として出てくれればよかったのですが、1日経ってもレントゲンではほとんど胃の拡張は変わらなかったので、胃切開を行いました。


以下手術の画像があるので、苦手な人は注意してください。







お腹を開けてみると…

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レントゲン通り、胃がパンパンです。


胃切開します。

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溢れんばかりの芋のお菓子です。



芋のお菓子を少しずつ取り出します。

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脱酸素剤も取り出しました。

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取り出したものすべてです。

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かなりの量です!
これを見ると、やはりお腹を開けなければ危なかったですね!


閉腹です。
今回は胃がかなり拡張していたため、上から下まで広く開ける必要がありました。

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体重は術前が8.5kgで、術後が7.8kgでした。
胃の中に700gも入っていたのです!
術後はすぐに元気も出てきました。
やはりお腹がパンパン過ぎて、しんどかったのでしょうね。

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ルルちゃん元気になって良かったね!



ワンちゃん、ネコちゃんの行動を完全に予測するのは困難です。
なので食べ物や紐などの異物は、勝手に口に入れないように徹底的に管理しておく必要があります。 
また一度誤食した子は高確率で繰り返す可能性があるので、 注意しましょう!


獣医師 梶村

 

犬の膵炎について

獣医師の梶村です。

今回は犬の膵炎について簡単に説明します。
 

膵臓の役割は、膵液という消化酵素を含む液を十二指腸に分泌することと、インスリンやグルカゴンなどのホルモンを血液中に分泌することです。
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犬の膵炎は食事、高脂血症、薬剤、虚血、免疫異常などが原因になると考えられています。
特に高脂肪食や無分別な食事には注意しましょう。
膵臓からの炎症は周囲の腹膜、各種臓器に広がり、重症例ではDIC(播種性血管内凝固症候群)や、他臓器不全により死に至ることもあります。


症状としては、急性で嘔吐、発熱、食欲不振、腹部の痛み、下痢などの症状がみられます。
慢性では間欠的な嘔吐や食欲不振などがみられます。
重症では低血圧性のショック、腎不全、黄疸、凝固異常、呼吸不全などが見られます。


診断は臨床所見に加えて、血液検査で膵特異的リパーゼ活性の上昇、白血球やCRPといった炎症の数値の上昇、エコー検査などの所見から、総合的に診断します。

当院ではこのような検査キットを使って、膵特異的リパーゼ活性を調べています。
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治療は点滴や制吐、疼痛管理などが中心となります。


急性膵炎では早期の治療開始が重症化を防ぐ可能性があると考えられているので、 嘔吐や下痢、食欲不振などが見られたら、様子を見過ぎずに、病院に連れて行くことをすすめます。

 
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獣医師 梶村

 

うちの子が嘔吐、下痢しちゃったんです!

看護師の和泉です。


すっかりお正月ムードも過ぎてしまいましたが、まだまだ2017年や平成29年という表記に慣れず、書き間違いをしてしまいます(笑)


年末年始は、みなさん元気に過ごせましたか?
私は前回のブログで、お一人様ディズニーで年越しをしたと書かせていただき、その際体調を崩してしまったと言っていたのですが、その後は元気に過ごし京都に帰ってきました!




私自身は基本的に、人より身体は強いのかな?と思っているのですが、それでもお腹は少し弱いほうで、子供の頃はよくお腹を痛めたり、胃腸風邪(ウイルス性胃腸炎)などにかかったりもしました。
また、食べ過ぎて下痢をすることも、しばしばありました(笑)


去年の夏に、ウイルス性胃腸炎で嘔吐下痢をしてしまい、ブログでも嘔吐下痢についての原因をかかせていただきました。
 


年末年始にかけても、嘔吐や下痢での来院が何件か続きました。


『下痢や軟便、嘔吐くらいたまにあるから…』と思っていませんか?
酷い下痢や嘔吐は、脱水症状を引き起こす場合があり、特に子犬・子猫、高齢や弱っているわんちゃんねこちゃんでは、状態が悪化しやすいので注意が必要です。


また、消化器疾患がある際は胃腸の内壁が荒れていて、間違った食事を与えてしまうとさらに悪化します。
消化・吸収の良い適切な食事を与えることで、胃腸の内壁の治癒が促進され、消化機能が低下している状態でも、栄養素の吸収を助けることができます。


【正常な消化器のしくみ】



【疾患のある消化器のしくみ】


検査をして原因を早期に見つけてあげて、お薬や適切な食事での治療をしてあげましょう。


こんな症状が出たら、獣医師に診てもらいましょう!

◇嘔吐している
◇下痢や軟便をしていて、排便回数が増えている
◇排便時に異常に力んでいる
◇排便時に痛みがある(鳴いている)
◇便に血が混ざっている
◇便に粘液が混ざっている
◇急に活動量が減っている、元気がなくなっている





少しでも気になることがあれば、すぐにご相談くださいね!
快調、快便で元気に2017年も過ごしていきましょう!(*^◯^*)
私も食べ過ぎには気をつけます!(笑)



看護師 和泉






あけましておめでとうございます!

看護師の和泉です。


早いものでもう年が明け、2017年となりました。

みなさんよい年越しは過ごせましたでしょうか?


私事ではありますが、私はなんと人生で初めてのディズニーランドで年越しをしました。(もちろん1人です…)

今年に入ってからお休みを利用して、何度かディズニーに行くうちに、ハマってしまい(^_^;)
1人でディズニーランドで年を越すという…。
1人でどこにでも行けてしまう性格が、ついにここまできてしまいました。(笑)




たくさん歩き回り、とっても疲れましたが、憧れていたディズニーでの年越しが出来てよい思い出です。
ただとても混んでいたので、何をするにも待ち時間があり、あまり余裕はありませんでした。
もし、今後行かれる方はご家族や友人などで行かれる方ができることが多くなると思います。
年越しディズニーは、お一人様はオススメしません(^_^;)(笑)




さて、そんな中でディズニーランドでお腹を少し壊してしまい、トイレで嘔吐しかけるまで体調が不安定だった時間が明け方にありました。
おそらく年を越して、明け方という変な時間に食事を摂ったことと、寝不足が重なったせいだと思われます(^_^;)




2016年の年末にかけて、わんちゃんや猫ちゃんの消化器疾患が多くあり、下痢や嘔吐で来院される子が続きました。
膵炎であったり、大腸炎などであったりと、原因はさまざまでしたが、下痢や嘔吐で動物さん達はつらかったことと思います。




昨年のブログでも、年末年始などのお祝いムードの時は、いつもと違う食卓であったりすると誤飲誤食につながりやすいです、と書かせて頂きました。
今年もみなさんお気をつけください!
親戚の方々などが集まったりと、いつもと違う環境になるとストレスで下痢や嘔吐をしてしまう子もいます。


お薬で改善しなければ、何か他の病気が潜んでいるかもしれません。

年始のにぎやかな時期は、いつも以上にわんちゃんや猫ちゃん、ウサギさんやフェレットさんなどの、動物さん達の体調をしっかり管理してあげてくださいね!


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当院は1月3日(火)から診察しておりますので、動物さんの体調に何かございましたら当院までご連絡ください。


また次回、消化器疾患についてお話したいと思います。

本年もかもがわ動物クリニックを、どうぞよろしくお願い申し上げます。



看護師 和泉



会陰ヘルニア <手術画像あり閲覧注意>

前回の脾臓の腫瘍のダックス君の手術の続きです。

この子は、再発した会陰ヘルニアも併発していたため、同時に手術にて整復を行いました。

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 赤で囲った部分が会陰ヘルニアの場所になります。

会陰ヘルニアは、去勢していない雄犬に好発する病気で、会陰部(骨盤周り)の筋肉が萎縮し、萎縮したヘルニア孔(穴)から脂肪や直腸などの腹腔内臓器が飛び出てくる病気です。

治療には、外科治療(逸脱した臓器を戻し、ヘルニア孔を塞ぐこと) を必要とします。

通常、内閉鎖筋や仙結節靭帯といった周囲の組織を縫い合わせてヘルニア孔を防ぐのですが、今回はすでに他院で1度目の手術をされていて、周囲の筋肉は薄く裂けていましたので、『ポリプロピレンメッシュを用いた整復法』を選択しました。 
この方法は、感染や異物反応といった副作用がでなければ、再発率の低くで非常に成績の良い術式です。

実際の手術内容をご紹介します。

 <これ以降は手術中の写真が続きますので苦手な方はご注意ください!>
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会陰ヘルニアの部分の皮膚を切皮し、周りの組織を剥がしていきます。



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ヘルニア孔(穴)が見えてきました。やはり、ペラペラになった筋肉がさけて大きな穴が空いていました。


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ポリプロピレンメッシュをコーン(円錐)状に整え、大きさ太さなどを微調節します。



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ヘルニア孔にメッシュを差し込み、穴を塞ぎ、周囲組織と縫合します。



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皮膚を縫合して手術終了しました。


この子は本当によく頑張りました!

何より、家族全員が治療をきちんと考えてくれ、この子への愛情が伝わってきます。

家族全員で乗り越えた手術だと感じました。


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抜糸時の写真です。本当に元気で何よりです!これからも長く家族と幸せで過ごせますように。


院長 萩森










 
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