整形疾患

ロッキングプレートについて

獣医師の梶村です。

先月、名古屋まで骨折治療の実習に行ってきました。
この実習では模型を使って、実際に骨折を整復しました。

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上の写真は前肢の橈骨の横骨折です。
チタンのプレートを骨に合わせて切断し、少し曲げて、鉗子で仮固定し、ドリルで骨に穴を空けて、スクリュー(ねじ)を入れていきました。


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これは後肢の脛骨の斜骨折です。
先ほどの橈骨と同じ方法で、こちらはプレートを2枚使いました。

これらで使用しているプレートはロッキングプレートといいます。
従来のプレートは骨にぴったりとくっつけて、圧迫しなければいけませんでしたが、このロッキングプレートは骨に密着させなくても、骨とスクリューとプレートを一体化させることができます。(ネジ穴とスクリューががっちり噛み合う)

従来のプレートでは骨を圧迫することにより、骨の血流が阻害され、骨が細くなったり、治癒が遅くなっていましたが、ロッキングプレートでは圧迫の必要が無いので、より早く治癒します。
また固定力も従来のプレートよりも強いです。


ロッキングプレートの出現により、骨折の治癒が以前より容易になりました。
当院でもTITAN LOCKとMatrixという2種類のロッキングプレートを導入しています。

これは実際に、脛骨の骨折でMatrixを使用した症例です。
http://kamogawa-ac.blog.jp/archives/17917696.html

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ただし全ての骨折に使えるわけではないので、症例毎によく考える必要があります。

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獣医師 梶村

 

肩関節脱臼の整復をしました

獣医師の梶村です。


先日、ボール遊びをしていたら、キャンと鳴いて足を挙げているというワンちゃんが来ました。
3歳のトイプードルのあんずちゃんです。



診てみると、足を挙げてぷらぷらしており、少し触るだけでかなり痛そう・・・
優しく慎重に、病変を探します。
どうやら右肩が外れていそうです。



レントゲンで確認します。 

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やはり右肩の肩関節が脱臼していました。
ちなみに肩関節の脱臼は稀です。



こっちは正常な左肩です。 
問題ないです。

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痛くないように全身麻酔をかけて、整復を試みました。
何度が試しているうちに、戻った感触がありました。
確認のためレントゲンを撮ってみます。

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無事に元の位置に戻せました。
後は右肩に負担がかからないように、包帯を巻きます。


本人は器用に3本足で歩いています。




痛みも無さそうです。




2週間後、包帯を外しました。
包帯により皮膚は荒れていましたが、肩関節もしっかり入っていて、数日後にはしっかり歩いてくれました!




よかったね、あんずちゃん!

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脱臼や骨折はできるだけ早く対処してあげる方が良いので、足を挙げたり、痛そうな時はすぐに病院に連れて来てください。


獣医師 梶村






 

脛骨骨折整復手術を実施しました。

獣医師の梶村です。


今回は骨折の手術を説明します。
2歳の猫ちゃんが高いところからの着地に失敗して、右後肢を引きずっているとのことで来られました。


右後肢を触ると嫌がったので、レントゲンを撮ってみると…



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右後肢の脛骨の遠位、腓骨の近位で骨折していました。
斜めに割れる、斜骨折です。


飼い主さんとの相談で、手術を実施することとなりました。



以下、手術画像あり。閲覧注意。







骨折には閉鎖骨折と開放骨折があります。
骨が皮膚を突き破って、外の空気に触れている場合を開放骨折と言います。
開放骨折では感染症の合併を非常に注意しなければなりませんが、今回は閉鎖骨折だったので、まだ良かったです。


切皮していきます。

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脛骨の斜骨折です。
かなり尖っています。
放置しておくと、皮膚に穴を開ける可能性がありました。

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まず骨折面を合わせます。

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合わせて、骨把持鉗子で固定します。

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ここにMatrixという、チタン製のロッキングプレートを合わせます。

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プレートは骨の形に合わせて少し曲げています。

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ドリルで穴を空けます。

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スクリューを入れます。
このスクリューは骨折面に対して垂直に入れることで、骨同士を圧迫します。(ラグスクリュー)


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他の場所にもスクリューを入れていきます。

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最終的にこのように固定できました。

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後は縫合して終了です。

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術後のレントゲンです。

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骨折面はしっかり合わさっています。
後は包帯を巻いて、安静にしてもらい、癒合を待ちます。


この猫ちゃんは数日入院した後、無事退院しました!
もちろん家に帰ってもできるだけ安静です!
猫ちゃんと言えども、高い所からのジャンプには注意しましょう。



獣医師 梶村


 

意外と多い!? 股関節脱臼 !

院長の萩森です。

今回は股関節脱臼 についてです。

 股関節脱臼は意外と多く、突然足を着かなくなったという症状が一般的です。

原因は通常、激しい運動や落下によるもので、股関節が骨盤のくぼみ(寛骨臼)から外れます。 

外傷だけでなく、遺伝的に股関節形成不全などがあり元々股関節が浅い場合もあります。




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 先日、来院されたトイプードルの子のレントゲンです。股関節が外れているのが分かります。

急に、キャンと鳴いて足を挙上したようです。




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 整復後のレントゲンです。元の位置に戻りました。


通常は、このように股関節を元の位置に戻して一定期間固定をすれば治りますが、整復困難な場合や整復後すぐに外れてしまう場合は外科的治療が必要になります。 


外科治療については、また記事を書かせていただきますね。


院長 萩森

 

わんちゃんの【痛い】に気づいていますか?

こんにちは、看護師の和泉です。

だんだん涼しくなってきましたね!
スーパーなどでお鍋のスープの素が出始めたのを見ると、今から冬が楽しみで仕方ないです!(笑)

食べることが大好きなので、秋〜冬にかけては美味しいものをついつい食べまくってしまって太ってしまいます…。




さて私の話は置いておいて!
今回は、わんちゃんの脚の痛みについてのお話です。


骨関節炎という病気をみなさんご存知でしょうか?
関節の軟骨に障害が起こり、その進行・悪化に伴い慢性的な痛みをもたらす病気です。




高齢犬肥満犬に多く、犬種ではラブラドールレトリーバー・ゴールデンレトリーバー・バーニーズマウンテンドッグ・シェパードなどの大型犬、シェルティー・ウェルシュコーギーなどの中型犬、トイプードルやポメラニアンなどの小型犬に多いです。
ですが、年齢や犬種に関わらず、どのわんちゃんにも起こる病気です。



原因としては、遺伝性、外傷性(無理な動きや激しい運動など)肥満加齢生活環境(フローリングなどの滑りやすい床や急な階段)などがあります。

また、股関節形成不全や膝蓋骨脱臼、前十字靭帯断裂などの病気からの続発で起こる場合もあります。


お家のわんちゃんにこんな症状があれば、痛みを感じているかもしれません!


□散歩を嫌がる
□車の乗り降りを嫌がる
□階段の上り下りを嫌がる
□身体や脚を触ると嫌がる
□散歩の時に急に歩くのを止める
□散歩の時に腰の揺れが大きく見える
□寝た状態から起き上がる時、歩きにくそうにする
□遊んでいる時に奇声を発し、歩き方がおかしくなる
□脚を引きずるような歩き方をする
□歩行時に脚を上げたまま地につけない


このような症状があれば、すぐにご相談ください。
痛み止めのお薬や関節のサプリメント、関節炎の注射などで痛みを少しでも和らげてあげましょう!

病気の早期発見で、これからも元気に過ごしてほしいですね!


こちらはポメラニアンのコロちゃんです!


お散歩が大好きなコロちゃん!
毎日病院に寄ってくれて、病院がお休みの時も、病院の前まで来てくれているんだそうです♫


そんなコロちゃんも、膝や股関節が弱っているということで、関節炎の注射やサプリメントを飲んでいます。

コロちゃんもお母さんも、関節のために注射やサプリメントを頑張っているので、そのおかげか少し痛みがマシそうな感じがあり、リズミカルにお散歩してくれているよ!と言って頂いています!


     \     ビスケットほしいなぁー❤︎    /


これからも元気に楽しくお散歩してほしいですね!



看護師 和泉
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